【WCS2019 ウルトラルール】【ジャパンカップ最終レート1759/1839(3位) 全国大会4-3 Day1権利構築】レックオーガ+トリルゲンガー
かえで(@maple987654321)と協力して考えました
私は振るいませんでしたがかえでさんが世界大会Day1権利まで獲得したPTです
PTができる変遷が多くを占める記事になっていますが読んでくれると嬉しいです
目次
戦績
ジャパンカップ(最終レート)
へき 31-10 1759
かえで 31-6 1839(3位)
全国大会
かえで 4-3(Day1)
構築経緯
プロトタイプ編
サンルール、ムーンルールと参加してみて大会で当たる構築の種類に偏りを感じなかった。よってウルトラルールが始まって何を使うかとなった時に、グラゼルネでもレックオーガでもイベルタルでもディアルガでもなんでも良かった。ただ限られた時間で寄り道はせず何か一つだけ極めて完成度の高いものにしようという気持ちがあったので、サン、ムーンルールと使い続けてきたカイオーガをレックウザと合わせて使おうと決断。
実際軽くやってみると日照り下でレックウザを投げ潮吹きしてるだけでグラ系の構築に勝つ試合も多く低レート帯は負けにくいPTという部分も好評価だった。
雑に組んだプロトタイプがこれ
ルンパッパの投げつけるはサンルールで非常に簡単に勝たせてくれたギミックでありなんとかして取り込めないかと考察。
数戦やった結果レックウザが邪魔(そもそもの話ルンパッパがいらないのだが)すぎてバシバシにしばかれる始末 当たり前。
メガゲンガー編
水の通りが悪いPTや草タイプが複数いるだけで負けたりもするので、メガゲンガーと合わせて水の通りがいい盤面をロックしてしまうのはどうか。
選出回数が多いメガレックウザとメガゲンガーがメガを両立出来ない制約は思ったより重く、メガゲンガー自体どの伝説に対しても盤面に残り続けることができずロックの役割を果たさない等PTとしてチグハグな部分が目立つ。
イベルタル編
思い切ってレックウザを解雇しイベルタルで盤面を弱体化させてみる。
ゼルネアスに1秒で負けるPTが完成した。
というかどんだけルンパッパ好きなんだ レックウザと同居してなかろうが以前のような強さはない。
ただこのPTでの収穫はトリックルームを絡めた試合での勝率が高かったこと。
ゼルネアスやレックウザの相対数がかなり増加している時期であり、もはやトリル下で動かすしか生きる道がないと思うぐらいであった。
とんでもPT編
いきなり極端すぎでは?というのもあるがこのサマヨールの型(ゴーストZみちづれ挑発トリル何か)は前から気になっていてGSでもギミックを使ってみたかった。
1勝9敗で即解散
パンプジントリパ編
冷静になり組み直し。
トリックルームをする際に、するポケモンとそれをサポートするポケモンに要求される要素として
【起動時】
ねこだましへの耐性はあるか
催眠耐性があるか
起動役の硬さ
【起動後】
瞬間火力がありアタッカーとして成立するか
モロバレルに圧力があるか
アタッカーをサポートことが出来るか
放置されない要素を持っているか
軽く列挙するだけでも上記のような事が求められるが、グラカイの火力に対して発動の保証がある事もGSにおいてで言えば重要な要素であった。次のようなPTが完成した。
パンプジンは起動役としてほぼ全てを満たし起動後はハロウィン+ガオガエンZで攻めにいける。
道連れは警戒されにくく擬似的に火力になる。
草技はカイオーガで崩しにくいカプレヒレやカイオーガに対して貴重な打点になる。
実際思った通りの動きを見せまあまあ勝てたが悪草の通りが良くない盤面では基本的に何も出来ない、よって放置される。当然道連れも当たらない。モロバレルに無抵抗な点も使いづらさを感じていた。
絶対に選出しないファイアローで見た目誤魔化しているが出て来る時は出てくるし対処ができない。
トリルゲンガーver.1編
とある人の動画配信を眺めていたところガエガエン+襷ゲンガーでねこだましトリックルームをしているようで中々悪くなさそうではあったので試してみる事に。
やはりジャパンカップの風物詩とされるトリルゲンガー
30戦やりトリックルームに失敗したのは2回という驚異の成功率 。
とにかく相手が追い風をしてくるため相当可能性を感じた。
しかし、先発カイオーガが厳しくモロバレルへの回答も相変わらずない
カプレヒレの増加も向かい風で下記のようにPTを変更。
トリルゲンガーver.2編
バレル入りに対してはツンデツンデの神秘で対抗 、カプレヒレは毒Zでワンパンというアプローチ。
襷がツンデツンデに渡った事でゲンガーのトリル成功率が大幅にダウン、襷ツンデツンデでのトリルも信頼に足るものではなく、ツンデが基本選出のPTはとても使えたものではなかった。
同時にここら辺で気付き始めたのが、トリックルーム下でのガオガエンの圧力がカイオーガの後押しをあまりしていないということ。せいぜいナットレイを処理するかウルネクに圧力をかける程度でとんぼで後手交換をすることも出来ずカプレヒレにも何もしない、炎技も無効化されるアンチシナジー。
特にカプレヒレに一矢報いる事が出来る猫騙し要員が欲しかった
トリルゲンガーver.3編
電気Zゆうかん最遅トゲデマルはゲンガーと並べた際にトリックルームを想定されにくくカプレヒレ、カイオーガを警戒されずに一発で処理できる。
頑丈がむしゃらにより放置されやすいという問題もクリアしている。
トゲデマルでカプレヒレを倒すプランになったためゲンガーはトリックルームの発生保障のために襷に持ち物が戻った
最終形態編
紆余曲折あり最終的なPTにかなり近づいてきたが解決していない問題が4点あった。
1.モロバレル、ナットレイへの対抗手段
2.ディアルガに手も足も出ない
3.先発カイオーガつけられたダメージレースを取り返す事が出来ない
4.ドータクンに対してトリルを貼るのか
4に関してはゲンガーガオガエンカイオーガと見えている関係上選出されるケースが少なく目を瞑ることにした。
ちなみに選出された際はトリルをドータクンに貼らせながら集中、一体寝かせられながら処理という立ち回りをしていた
2に関しても遭遇頻度で言えばほぼ無いと言えるレベルなのだが、本番は練習と違って何でもいると思っているので一戦負けるのすら許容できなかった。
自分は問題点1も合わせてみれるツンデツンデ@格闘Z ばかぢから ジャイロボール トリックルーム 神秘の守り を採用する提案をした
かえでさんは問題点3にかなり気にしておりブルンゲル@鉄球 潮吹き トリックルーム 神秘の守り 冷凍ビームをツンデツンデと差し替える事を提案
試してみたところトリル下でカイオーガを投げながら潮吹きしガオガエンをワンパンするのは爽快だった。
しかし、これをやっているのがジャパンカップ初日金曜日の夜で両方想定通りの悪い部分良い部分があり判断がつかなかった。
結局ここはお互いに異なった枠で参加することに。
こうしてPTが完成した。
個別考察
レックウザ
@いのちのたま:剣舞神速が一番強く使える型で採用
ガリョウテンセイ:一致技 説明不要
しんそく :オーガで削った後のとどめ 説明不要
つるぎのまい :ジオコン後のゼルネアスやレックなどトリル後の動きを見据えた技
まもる:もしかしたらいらなかったかもしれない技
意地っ張り 180-244-120-180-131-167
配分意図
補正無しテテフのムンフォ耐え
つるぎのまいはトリル最終ターンやカイオーガで縛りをかけているタイミング等、相手の動きが単調になりやすい場面で打つ事が多い。
トリルがきれたあと相手のレックウザに神速で一方的に縛りをかけている状況等を心掛ける。
トリル後に活躍する場面が多いので準速という無難なところに設定した 最速でもあまり使用感は変わらないと思う。
他技候補
特になし
カイオーガ
@あいいろのたま
潮吹き:一致技 説明不要
ねっとう:単体技+命中安定を好んでの採用
かみなり(全国時冷凍ビーム):レヒレヌケニンに怯えて採用したが草や竜の処理が重いため基本的に冷凍ビームの方がいい
守る:トリル後レックで縛り返す時に使う
冷静 207-155-129-235-180-85
配分意図
補正ありレックの珠ガリョウ耐え
ねっとうは単体で技として採用
かみなりは実は冷凍ビームだった枠だが直前にレヒレヌケニンが大流行してしまったことにより焦って変更、結論で言えばあまり良くなかった。
トゲデマルとカイオーガのS関係を逆転させたらどうかという話はカイオーガが相手のカイオーガと最遅同速になるケースが多く今回は見送りになった。
他技候補
こんげんのはどう:ねっとうがあれば事足りていた
トゲデマル
@デンキZ 特性:頑丈 がむしゃらとの兼ね合いで頑丈
ねこだまし:トリルサポート 説明不要
がむしゃら:最大火力技 初見ではデマルのSが読めずデンキZと共にかなり当たる
ワイルドボルト:対水、イベルタル 上にも書いたが初見では大体守られない
アンコール:いらない可能性がある技 ゲンガーで釣った追い風などをアンコールする
勇敢 125-165-68-60-78-90
配分意図
HBDS0個体(これが使いたかったが厳選が間に合わず本番はSのみ0の妥協個体を使用)
トリル化でカプレヒレ、カイオーガを破壊し水技の通しに貢献するポケモン
がむしゃらで無理矢理草タイプに削りを入れたりとにかくトリル化で無駄の無いポケモンだった。
立ち回りの観点で言えばグラードンにがむしゃらを打つのはもったいなくて感じる場面が多かった、何故かと言うとカイオーガで一発で葬る場面があまりにも多いからである。
逆に言えばゼルネアスに対しては積極的に打ちたく、何故かというとトゲデマル側から受ける打点を相手は想定しにくく守るのであればアンコールがあり通ればレックの神速圏内、打ち得である。
威嚇一回でデンキZのレヒレへの与ダメが中乱数となってしまう部分には歯痒さを感じた、祈りましょう。
他技候補
前歯:頑丈なのでがむしゃらの方が使い勝手がいい
手助け:カイオーガよりゲンガーと並ぶ場面が多くイマイチ
どうでもいいがデマルのデンキZはケツから勢いよく射出されるのが面白いのでぜひ見てみてほしい。
ゲンガー
@気合いの襷 :トリルの発動保障のため襷
ヘドロばくだん:一致技 いらない可能性がある技
シャドーボール:一致技 こちらはルナアーラに打ちたいため必須
みちづれ:S関係が誤認されるため意外と信用に足る技
トリックルーム:この構築の根幹
冷静 167-70-80-200-96-103
配分意図
HC
とにかくトリックルームとみちづれが警戒されない。
Sを落としていることも踏まえてみちづれはとにかく決まるポイントが多かった。
みちづれの小技として、トリル下でみちづれ失敗時ゲンガーが生き残っていた場合次ターントリックルームを押すとトリル状態が継続したまま後手になり引っかかってくれることがある。
応用としてトリル最終ターンにみちづれを押し次のターントリックルームを押すことで相手にトリックルーム成功かゲンガーとの1対1交換を迫ることが出来る。
他技候補
スキルスワップ:カイオーガとのS関係が逆なので廃案
サイドチェンジ:トリル下でマウントをとった時に使うような技ではないので廃案
ガオガエン
@ガエンZ:ルナアーラに打点を確保するためガエンZ採用
フレアドライブ:ナットレイを突破する貴重な技
とんぼがえり:Sを少し上げているため相手のガエンにトリル化で後手とんぼかえりしたい
ねこだまし:トリルサポート 必須技
意地っ張り 193-183-110-90-110-90
配分意図
最遅ルナアーラ-1
ルナアーラがきついのでガエンZを所持
ナットレイ、モロバレルがキツイのでフレアドライブを所持
ねこ対決で負けトリルが失敗すると危険なケースが多いのでSはちょいあげた
他技候補
バークアウト:入れ替えるならとんぼかえりだと思うがトリル下で盤面の弱体化をする意味も薄いので廃案
ツンデツンデ
@格闘Z(全国大会時 シュカの実):格闘Zに関しては上記にも下記にも記載、シュカに関しては申し訳程度のトリル発動保証のため
ジャイロボール:一致技 必須
ばかぢから(全国大会時 いわなだれ):対ディアルガ、ナットレイ、ガオガエン
トリックルーム:必須
しんぴのまもり:対モロバレル
さみしがり 168-201-201-73-122-18
配分意図
BBでAが上がる
全国大会時の配分
なまいき 168-155-231-73-165-16
配分意図
補正ありルナZ耐え
へきが予選でかえでさんが本戦で使用(かえでさんが予選使用したブルンゲルは下記にて記載)
モロバレル対策のトリル起動要員として採用
この枠は最後まで納得がいく枠が見つからずツンデツンデやブルンゲルも他のポケモンよりマシ程度でしかないと思っている。
格闘Zはディアルガ、ナットレイ、ガオガエンを仮想敵としカイオーガの動きに貢献することになっているがあまり打った記憶がない。
上記のような理由やディアルガが全国で多い気配がなかったためいわなだれに変更
他技候補
サイドチェンジ:ゲンガーでも解説したがトリル下では使わないため
ブルンゲル
@黒い鉄球 特性:ちょすい
潮吹き:一致技
冷凍ビーム :草竜への打点の確保のためシャドボより優先
トリックルーム:必須
しんぴのまもり:対モロバレル
冷静 207-80-100-140-125-58
かえでさんが予選で使用
基本的にツンデツンデと同じくトリル下でモロバレルより早くしんぴを貼るために採用。
ツンデとの違いは先発カイオーガに対して安定して置ける事である
本人曰く選出回数は3回だったらしい。
自分も少しだけ試したがトリル下でカイオーガを投げながら潮吹きをしガオガエンを倒したりすると気持ちがいい。
他技候補
シャドーボール:上でも書いたがルナアーラがきついので一考の余地があったがルナアーラはガエンに一任できる事とモロバレル、マンダへの打点が欲しかったため冷凍ビームになった
ちょうはつ:しんぴとどちらかという話だがバレル引かれ簡単に対処されるため場に残り続けるしんぴを採用
立ち回り
基本的にねこだまし+トリックルームを決めトゲデマルやゲンガーで場を荒らしカイオーガにつなげる。
トゲデマルゲンガーと並んでいるときは、そもそもこの二体だけで場を壊滅させることもあったりする、なかなか退場しないデメリットももちろんあるので一長一短といったところ。
相手がカイオーガの攻撃をサイクルでしのいだ後はレックウザの神速で討ち取っていくという感じ。
BO3としての取り組み
1戦目はトリルでとり2戦目は勝っても負けてもトリルから軸をずらした選出をする予定だった。
全国大会前の練習はすべてBO3で行っていたがトリックルームを阻止しようという選出を意識すると先発カイオーガが刺さるといった感じになり一応マッチ戦でも機能することになっていた。トーナメントに残ることができなかったので結果はよくわからない。
選出パターン
選出はパターン化されていて
バレルがいればツンデ(ブルン)を選出
ナットや処理が面倒くさそうな草がいればガエンを選出
オーガやレヒレがいればデマルを選出(上記のほうを優先)
上記に当てはまらない場合(基本選出)はトリル役はゲンガー猫要因はトゲデマルという感じ。
後発はレックオーガ固定
BO3の2戦目以降等はデマルオーガとかでトリルしないもしくは裏からスイッチする選出をとるつもりだった。
有利な構築はグラゼル系
きつい構築はウルネク系、ルナアーラ系、テテフ
下記パターン例
オーガレック+草枠なし
前:デマルゲンガー
後:オーガレック
オーガレック+バレル
前:ガエンツンデ
後:オーガレック
オーガレック+ナット
前:ガエンゲンガー
後:オーガレック
オーガレック+アマージョ
前:デマルゲンガー
後:オーガレック
グラゼル+バレル(レヒレ抜き)
前:ガエンツンデ
後:オーガレック
グラゼル+バレル+レヒレ
前:デマルツンデ
後:オーガレック
反省
①
サンルールムーンルールと継続して伝説ポケモンで区分して勝敗をすべての試合で記録していた。
例
グラゼルネ〇
オーガレック〇
結果としてまるで意味がなかったと感じている。
まず勝敗しか書いていないメモを見返そうとは思わないし一般枠が含まれていない情報に充分な断定要素があると到底思えなかった。
やるのであればどうして負けたのかという敗着とあれば改善案等は簡潔に書くべきである。
②
このPTには絶対に勝てない先発の並びが存在してしまっている
練習の段階で先発でいきなりこの並びに負けるといったことがあまりなくあえて自分は対策を取らないという選択をとった。
本番でこの並びに負けたのは再戦だった人の1戦のみだった(もちろん負けた)。
ここに何か対策を練っていたら先発のパターン化がゆがんでしまったりパーティの本来の持ち味を失っていた可能性がある。
ブルンゲルを使うかどうかという点がこれに該当する話なのだが選出回数は3回でかえでさんも別にブルンゲルでよかったと思う部分はなかったという話なのであえてスポットな選出に対策を打たないことでメリットとなるいい例だったのかもしれない。
最後に
二人で使用し1/2抜けなのでいいPTだったか悪いPTだったかは測りかねる。
この記事ではあたかも自分が考えたかのように書かれてしまっているが決してそうではない。
かえでさんはもちろんそうだが、彼は職業柄非常に多忙であり自分も別のゲームに競技的に取り組んでいるためあまり考察に時間がとれない中、スープさんに様々なPTを使ってもらい意見をもらうことで最終的にこのPTに行き着く事が出来た。
来年は更にデータに基づいた結果を踏まえてPTを考えていきたいためポケモン対戦をバリバリこなす事が出来るメンバーを増やしたいなぁなんてことを考えていたりする。
やる気のある人対戦が好きな人はお声かけ下さい。
話は逸れますが今年の世界大会(WCS2019)の開催地はワシントンDCとなっております。
参加権利を獲得した選手の方々はおめでとうございます。4年前に私がワシントンDCで参加した際の記事がこのブログには存在します(参加と偉そうに言うもののLCQでの参加ですが・・・)
https://sekisida.hatenablog.com/entry/20140909/1410275090
当時VGC部門でレポート記事を書いているのは確か自分ぐらいだったと記憶しているので紹介させていただきました。
現地の美味しい店やお役立ち?情報も書いてあったりするのでもし良かったら参考になればと思います。もし現地での雰囲気をネタバレなしに楽しみたい場合は見ないようにしてください。
その他にも海外遠征等で相談に乗れることもあるかもしれないので気軽にツイッターのDM等でご相談ください。(もちろんポケモンの相談でも結構ですよ)